あらすじ
「セラフィーナ。お前との婚約を破棄する」――灯籠流しの夜、王太子ユリウスから公衆の面前で婚約を破棄された公爵令嬢セラフィーナ。継妹に尽くし、王太子の失態を裏で片付け続けた無償労働の日々。その瞬間、彼女は前世――過労死したブラック企業OL・七海だった記憶を思い出す。
「無償労働で使い潰されて、捨てられるパターン。前世の会社と同じじゃない」
淡々と婚約破棄を受け入れた彼女は、忘却の川『レーテ』に灯籠を流す。願いはただ一つ、「あの二人に関する記憶、全部」。
翌朝、目覚めたセラフィーナの胸のつかえは、きれいさっぱり消えていた。消えたのは尽くして傷ついたトラウマだけ。前世の知識も、経理も、薬草学も、危機管理の有能さはそのまま。
「トラウマだけ消えて、有能さだけ残ったってこと? これ、最強じゃない」
もう誰かの尻拭いはしない。自分のために、公爵領をうんと豊かにしてやる――そう決意した彼女の前に現れたのは、彼女の流した灯籠を拾い上げた竜人将軍ジーク。『笑わぬ死神将軍』と恐れられる彼が、なぜか記憶を失ったはずの彼女を溺愛してきて……?
忘れたはずの痛みも、覚えていてくれた人がいる。これは、過労死した令嬢が今世こそ自分のために生き直す、爽快&溺愛ざまぁストーリー!