あらすじ
〇あらすじ
その日。
落窪千奈(おちくぼせんな)は、夜空に浮かぶ赤い月を見上げていた。
異様なる満月。
それは、血走った獣の瞳の如く。
それは、赫々たる心の臓の如く。
眠り深きはずの街に下りた千奈が邂逅したのは、異形の化け物──『夢魔(むま)』。
そして、奇怪な装束に身を包むクラスメイト・夜鷹伊織(よたかいおり)だった。
〝《夜の赤月》。キミたちの嫌なことを、忘れさせて(殺して)くれる組織の名前だよ〟
赤月を背にする伊織は、千奈にそう告げた。
──どうして、人は夢を見ることを選んだのか。
その答えを求めて、千奈もまた『夢魔』と戦うことを決意する。
赤月の浮かぶ闇夜に、少女たちは何を見るのか。
〇登場人物
・落窪千奈(おちくぼせんな)
高校二年生。ちょっと凄い身体能力を具えた美しい少女。
自らを「平凡な女子高生」と称する一方、幼少期より破壊衝動を抱え、それを抑え込むために慢性的な頭痛に苦しんできた。
赤い月の浮かぶ夜、彼女の運命は大きく動き始める。
・夜鷹伊織(よたかいおり)
高校二年生。天真爛漫で心優しい少女。
空や山の景色、小動物にも心を動かされるほど感受性が豊かで、甘い菓子が大好物。
しかし、赤い月の浮かぶ夜では、《夜の赤月》の隊員として『夢魔』と戦う日々を送っている。
彼女もまた、〝憧れの少女〟との邂逅をきっかけに、運命が動き出す。