あらすじ
暗殺組織「ケーキ屋」で育てられた少年・タルト。刺すためだけに鍛えられた短刀「写藤四郎」を握りながらも、彼は初任務で標的を守ってしまい、組織を追放される。
タルトが抱える矛盾——それは「殺そうとすると身体が軋み、守った時だけ呼吸が整う」ことだった。
あてなく彷徨うタルトを拾ったのは、敵対する和菓子屋の面々。金も義理も超えて命を守る「命屋」としての道を提示されたタルトは、守りたくない悪人の命、そして「守った命が誰かを害する」という残酷な現実に直面しながら、自らの刃を振るう理由を探していく。
🥧 タルト(15)
役割:元・殺し屋/新米“命屋”
武器:写藤四郎(刺すためだけに鍛えられた刃)
性質:刺せない。守ってしまう。
ケーキ屋(殺し屋組織)で育てられた少年。
刺すためだけの短刀「写藤四郎」を持つが、本人が握ると“守る軌道”で動く。
初任務で標的を守ってしまい、追放される。
涙を流した瞬間から、彼の人生は「殺す」から「守る」へ反転する。
和菓子屋に拾われ、“命屋”としての道を歩き始める。
守ったときだけ呼吸が整う。殺そうとすると身体が軋む。
🍰 ミルフィーユ(17)
役割:ケーキ屋の暗殺者/タルトの兄姉ポジション
性質:情に厚いが、掟には逆らえない
タルトの同期で、唯一タルトの涙に気づいた人物。
タルトを抱きしめて止めようとしたが、組織の掟には従うしかない。
タルトの追放後も、彼の行方を気にしている。
「なんで……お前が泣いてる」の一言が、読者の心を刺す。
読者が好きになるポイント:
タルトの“家族になれなかった家族”。
再会したら泣く。
🍮 サヴァラン(18)
役割:ケーキ屋の処刑担当
性質:冷徹/刃の速度が異常
タルトの迷いを即座に見抜き、標的を仕留める。
感情を持たないように見えるが、タルトの変化には戸惑いを覚えている。
ケーキ屋の“掟の象徴”。
🎂 ガトー(30代)
役割:ケーキ屋店主/タルトの育ての親
性質:沈黙/掟に忠実/心の奥に火がある
タルトを追放した張本人。
しかし、粛清班に「確認はしない」と告げ、タルトの生存を暗黙に許す。
写藤四郎が“血を拒んだ”ことを知り、心が揺れている。
「まだ誰も焼けてない。焦げるなよ」という言葉が象徴的。
“冷たい父”に見えて、実は誰よりタルトを守っている。
🍡 団子の花(16)
役割:和菓子屋の見張り/タルトの最初の味方
性質:明るい/芯が強い/人を見る目が鋭い
タルトを拾った少女。
団子を咥えたまま現れる、和菓子屋のムードメーカー。
「命を守るって、結果を保証することじゃない」
この言葉がタルトの理念を決定づける。
タルトの“救い”。
彼の心を最初に肯定した人物。
🫘 小豆(20代)
役割:和菓子屋のまとめ役
性質:穏やか/粘り強い/判断が早い
タルトの「殺せなかった」という告白を受け止める。
和菓子屋の哲学を体現する人物。
🟫 瓦煎餅(40代)
役割:和菓子屋の古株/哲学担当
性質:厳しいが優しい/怒りを隠さない
タルトが15歳で殺し屋だったことに怒りを見せる。
🍮 水羊羹(20代)
役割:和菓子屋の影の護衛
性質:静か/冷静/観察者
タルトの“命屋”という概念を言語化した人物。
「依頼がなければ命を守らない。それを拒絶するなら、お前は命屋だ」
🍬 千歳飴(30代)
役割:飴屋のナンバー2/護衛対象
性質:冷酷/合理的/命を軽視
下層都市の搾取を担う男。
ケーキ屋の刺客を何度も返り討ちにしてきた。
タルトが“守りたくない命”を守る試練の相手。