あらすじ
始まりの村・ガーンバで案内人として暮らす、
十六歳の少女ティア・アイロラ。
人見知りで、臆病で、戦うことなんて大の苦手。
勇者でもなければ、特別な使命を与えられたわけでもない。
そんな彼女がある夜、満天の星空を見上げて思った。
「……私も、旅をしてみたい」
きっかけは、それだけだった。
喋る不思議な魔剣ゴーストイーターを相棒に、
ティアは生まれ育った村を飛び出す。
春には色とりどりの花を見て、
夏には海賊たちと海を渡り、
秋には森で新しい仲間と出会う。
怖いことがあれば逃げて、失敗すれば落ち込んで、
それでも少しずつ前へ進んでいく。
ただ綺麗な景色を見て、知らない町を歩いて、
旅先で出会った人たちと笑いたかった。
――けれど、そんな小さな旅は、
やがて世界の歴史そのものを揺るがす物語へと変わっていく。
迫害された種族。
罪を背負わされた精霊。
繰り返される時間。
そして、ティア自身に隠されていた呪い。
世界を救うために何かを失わなければならないと知った時、
臆病だった少女は、一つの選択を迫られる。
これは、
何度立ち止まっても、何度逃げたくなっても――
自分なりの一歩で、旅を続けた少女の物語。