あらすじ
残業帰り、路地裏の見覚えのない扉を開けたら、そこは異世界のダンジョンギルドの受付事務所だった。
混乱するより先に、安西真央の目はカウンター脇の帳簿の山に釘付けになった。
「……この収支、合ってなくない?」
五年間の経理事務で鍛えた目が、どんぶり勘定の帳簿の穴を次々と見つけていく。二重計上、根拠不明の端数、筆跡が二種類ある査定額の欄。
「お前、経理が読めるのか!?」
ギルドマスターに乞われ、臨時の帳簿整理係になった真央は、ある査定士の案件でだけ発生する不自然な差額に気づいてしまう。
「典型的な中抜きのパターンです」
現代の経理スキルが、異世界のギルドを完全に丸裸にする、痛快お仕事コメディ。