あらすじ
三年前、俺の初恋の少女が死んだ。
小学生の頃からずっと好きだった。
両想いだったはずなのに、最後まで想いを伝えることはできなかった。
だから俺は、彼女を忘れられない。
そんなある夜、俺は奇妙なバーへ迷い込む。
そこで出会ったのは、リリスと名乗る美しい女だった。
「あなた、彼女に会いたいんでしょう?」
彼女は言った。
「私とゲームをしましょう。あなたが勝てば、死んだ彼女を返してあげる」
ルールは簡単。
交互に酒を飲み、先に命を失ったほうが負け。
ただし、負けた者の命は――相手のものになる。
俺は迷わなかった。
彼女を取り戻せるのなら、命くらい惜しくない。
そう思っていた。
けれど、一杯、また一杯と酒を飲むたびに、俺は奇妙な違和感を覚え始める。
忘れている。
何かを。
大切な何かを。
そして、リリスは嬉しそうに笑う。
「大丈夫よ」
「あなたは、ちゃんと彼女に近づいてる」
――その言葉を、俺は最後まで信じていた。
これは、死んだ恋人を取り戻すための物語。
そして。
俺が彼女を取り戻すまでに、俺自身が何を失ったのかを知る物語だ。
『俺は、彼女を救うために、悪魔と酒を飲む』