あらすじ

工場での勤めを終え、三十分の道則を歩き駅へと到着する頃には空腹で仕方がなくなるわけで、明らかに明らかで明らかな、「あぁ、こういう感じね」という店であっても、やはり食欲には抗えず、つい、敷居を跨いでしまうのが生物としての正しい行動なのだと自己を正当化してしまうのである。 「イラッシャイマセー」 「一人です」 「ハイ。カウンタヘドゾー」  チャイナレッドで塗装された店内にカタコトの日本語。どこの街にも必ずある、3000円食べ放題メニューを掲げているタイプの中華料理屋である。ネパール人がやっているインド料理屋といいケバブ屋といい、この手の店は社会の闇を感じるわけだが善良なる小市民の目には何も見えはしない。矮小なる力には矮小な責任しか伴わないのだ。裏にどんな事情があろうが知った事ではない。

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カクヨム
カクヨム2026/08/10
  • 現在の作品チャイナレッド・プロレタリア