あらすじ
身長一四五センチ。
その一点だけを理由に、八重々ミクは王国軍から追放された。
「規定に満たない者は兵にあらず」
努力も、実力も、関係なかった。ただ、背が低いという理由だけで。
失意のミクが辿り着いた辺境で出会ったのは、言葉を話す一頭のゴリラだった。
名はジェット。かつては王国に仕えた騎士であり――子供の処刑を拒んだという、ただそれだけの理由で獣の姿に堕とされた男。
「お前の話は聞いた。ならば、俺の力をくれてやる」
与えられたのは、身の丈六百メートル。岩の肌を持つ巨人へと変わる力。
そして王国が禁じた魔法――《ハヴォク》。
「国に入れてもらえないなら、簡単な話ですよね」
ミクは笑った。
「私が、国を作ればいいんです」
集めるのは、王国に捨てられた者たち。
職人、学者、罪人、裁定者――居場所を奪われたすべての「はみ出し者」。
これは、追放された少女が捨てられた者たちと共に国を築き上げ、
やがて王国そのものを叩き潰すまでの物語。