あらすじ

「リゼ、お前はもう必要ない」

聖女率いる魔王討伐隊から、薬草師のリゼは突然追放された。

魔法も使えない。剣も振れない。
できることといえば、野営地で薬草を集め、傷薬や魔力薬を作ることだけ。

「薬草を拾っているだけの役立たず」
「聖女の奇跡があれば、薬師なんて必要ない」

そう言われても、リゼは黙って荷物をまとめた。

だが、彼女が去った翌日。

聖女の持つ聖薬が、まったく効かなくなった。

回復薬はただの水。
解毒薬は毒を消せず、魔力薬も一滴の魔力すら戻さない。

「どうして……聖女の奇跡が効かないの!?」

実は、聖女がこれまで使っていた聖薬は、すべてリゼが調合していたものだった。

リゼの固有能力《薬効継承》。

どんな薬草からでも、その本来の薬効を極限まで引き出すことができる、極めて希少な力。

そしてリゼがいなくなったことで、魔王討伐隊は初めて気づく。

彼らを支えていた「聖女の奇跡」の正体に。

一方その頃、追放されたリゼは小さな村で薬屋を始めていた。

そこへ、瀕死の冒険者が運び込まれる。

「頼む……この傷を治してくれ!」

リゼが一滴の薬を垂らすと――

奇跡が起きた。

「……これが、本当の聖薬?」

役立たずと呼ばれた薬草師の、本当の価値が明らかになる。

そして聖女たちは、彼女を追放したことを後悔することになる。

「リゼ! 頼む、戻ってきてくれ!」

「ごめんなさい。もう、あなたたちの薬は作りません」

追放された少女の小さな薬屋から、世界を変える物語が始まる。

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アルファポリス
アルファポリス2026/08/11
  • 現在の作品聖女に「役立たず」と追放された薬草師、彼女が飲んでいた聖薬は全部私が作っていました