あらすじ
英単語テストで三十二点を取った高校生・朝倉湊は、「英語をゲームにできないか」と考え、個性の異なる五人の仲間を集める。六人が作ろうとしたのは、リスニング、オンライン対戦、育成要素まで詰め込んだ英語学習アプリ。しかし、企画は膨らむばかりで、何一つ完成しない。
行き詰まった放課後、イラスト担当の藤代直人が描いた一枚の途中絵から、湊は新しいゲームを思いつく。少しずつ完成するイラストを見て、分かった時点で早押しし、画面上の英単語を選ぶ――それが『WORD RUSH』だった。
六人はすべての機能を捨て、イラスト早押しゲーム一つに集中する。だが、問題数の少なさが壁となり、広報担当の黒瀬陽斗は、AIで大量のイラストを作る案を提案する。完成度と問題数を求める陽斗と、絵が完成する過程そのものがゲームの駆け引きだと考える直人。仲間たちは「たくさん作ること」と「自分たちらしいものを作ること」の間で揺れていく。
三十枚のイラストしかなくても、何度も遊びたくなるゲームは作れるのか。六人の男子高校生が、衝突しながらも一つの作品を完成へ近づけていく、英単語と早押しの青春創作物語。