あらすじ
クラス一の人気者で、綺麗で優しく、誰の目にも留まる梨花。
彼女が打ち上げ花火なら、私は売れ残った線香花火。
地味で、影が薄くて、嫉妬深い。
私はずっと、梨花のようになりたかった。
夕暮れ時、二人きりの公園で花火をしていたとき、梨花は言った。
「私、線香花火が一番好きなの。美海はまるで線香花火」
自分では好きになれなかった私を、彼女は美しいと言ってくれた。
打ち上げ花火に憧れる線香花火と、線香花火を愛する打ち上げ花火。
夕暮れの公園で、二つの違う光がそっと重なり合う。
淡く静かに燃える、少女二人の夏の恋物語。