あらすじ
魔物は人間を襲う。
それが、この世界で誰もが信じる常識だった。
十六歳の少年・レオンも、幼い頃からそう教えられてきた。
けれどレオンには、誰にも言えない秘密があった。
――彼には、魔物の声が聞こえる。
剣も魔法も使えず、戦う力など何一つ持たないレオン。
村では「変わり者」と呼ばれ、魔物を恐れないことさえ理解してもらえなかった。
そんなある日、レオンは狩人たちに追われ、傷ついた一匹の魔物と出会う。
「俺は、お前を殺さない」
その言葉から始まった、小さな出会い。
だが、それはやがて世界を揺るがす大きな物語の始まりだった。
一匹の魔物。
そして、二匹、三匹。
魔物たちと心を通わせるたび、レオンの周りには少しずつ仲間が増えていく。
やがて彼は知ることになる。
人間と魔物が争い続けてきた、この世界の本当の歴史を。
なぜ魔物は生まれたのか。
なぜ人間と魔物は憎しみ合うのか。
そして――なぜレオンだけが、魔物の声を聞くことができるのか。
これは、力を持たなかった一人の少年が、魔物たちと絆を結び、やがて世界で誰も成し遂げられなかったことを成し遂げる物語。
一匹との出会いから始まる、魔物の王への成長譚。