あらすじ
遠野風太は母を亡くし、母の再婚相手である血の繋がらない父と疎遠になって、祖母と二人暮らしをする事になった。母が実の父と離婚し今の父と再婚するまでの間、幼少期を過ごした祖母の実家にまた戻ってきてしまった。自身が変わってしまったのか、幼い頃に見た輝きはすっかり褪せ、彼の目には茫漠と豊かな自然が映るのみだった。
そんな彼に大きな悩みの種が飛来し衝突してくる。日常の煩わしさは、非日常の煩わしさとの相乗効果で、彼をどこまでも苛んでいく。
自らを振動生命体と称する謎の存在クフスは、故郷である宇宙に戻るため、地球の重力からの脱出を願っていた。クフスの願いを叶える手伝いをする事になった彼は、交わるはずのなかった人々の運命に干渉していく。
自分自身を見失っていた少年は、宇宙からやって来た不思議な存在に出会う。その波が、どこまでも伝播していく。