あらすじ
山あいの公共施設で施設長を務める主人公は、古くなった設備や運用上の問題を一つずつ改善し、自分の後を継ぐ人間が困らない施設を残すことを信条としている。
ある日、十日間の休暇を取り、1997年式セローで目的地も決めない旅に出る。オリンパス・ペンEFで風景を撮り、スーパーワイドビノ36で鳥や星を眺め、ただ走り、ただ休む。
旅先で出会った人々や、古い施設、受け継がれてきた技術を通して、主人公は次第に気づいていく。
施設を次の世代へ渡すには、設備や仕組みを残すだけでは足りない。そこを担う人間を育てることも、自分の仕事なのだ。
旅を終えた主人公は職場に戻り、これまで自分で処理していた仕事を若い職員に任せ、失敗や試行錯誤を見守りながら育てていく。
主人公の仕事に対する信条は変わらない。
ただそこに、「次の世代を育てる」という新しい役割が加わった。
そして休日。
主人公は再びセローに荷物を積む。
目的地は決めない。
また、何もしない旅に出る。