あらすじ
銀河の辺境で回収された、旧式の無人探査機ボイジャー1号。
機体には、金メッキの銅製レコードが取り付けられていた。そこには五十五言語の挨拶、地球の自然音、音楽、人々の姿が収められ、未知の誰かとの平和な出会いを願っている。
星間漂流物査定官である私は期待に胸を躍らせ、差出人の暮らす地球を観測した。
しかし、見えたのは核兵器を向け合い、環境を汚し、互いを傷つけ続ける文明だった。
「嘘つきの詐欺商品。期待して損をした」
私は星一つの査定を投稿し、探査機を廃棄しようとする。だが直前、船載知性がレコードの中央に刻まれた、機械では作れない傷を見つけた。
それは、約半世紀前の人間が自分の手で残した、短い一文だった。