あらすじ
「あなたがお会いしたくてたまらない、あの女性のことなら、少しだけ心当たりがあるんです」一九八三年、夏。落雷のショックでパラレルワールドへと迷い込んだ篠崎拓朗は、特異な体質ともう一人の自分に翻弄されながら、激しいアイデンティティの危機に直面していた。名前も顔の輪郭さえ思い出せない「彼女」。自分が失った過去の半分を取り戻すため、手掛かりを求めて動き出す拓朗の前に、不敵に微笑む黒縁眼鏡の女性が現れる。彼女の正体は一体誰なのか。そして、十八年前のあの日、小学校の校庭で果たせなかった涙の約束の行方は――。
昭和のノスタルジーと切ない旋律が織りなす、極上の奇跡と再生のミステリアス・ラブストーリー。