あらすじ

親を知らず施設で育った女子高生・鈴乃森奈美(スズノモリナミ)には、ささやかな夢があった。 いつか教師になり、自分のように誰にも助けを求められない子供を救うこと。 しかし、その未来は一人の男によって奪われた。 高校時代、奈美を執拗に虐げた暗堂新弥(アンドウシンヤ)。 絶望の果てに自ら命を絶った奈美は、怨霊となって彼を追い続ける。 それから数年後。 大阪で成功した暗堂は、仲間を連れて故郷・岡山へ凱旋し、酒の勢いで鬼が岳の山中にある廃校へ肝試しに向かう。 その一行に、いつの間にか一人の女が紛れ込んでいた。 だが、その姿が見えているのは暗堂だけだった。 誰もいない廊下を駆ける子供たちの足音。 ひとりでに鳴るピアノ。 途切れたはずの校内放送。 そして奈美は、ついに暗堂の前へ正体を現す。 「……私のことを、覚えていないの?」 だが、奈美が命を捨てるほど憎み続けた男は、彼女のことを欠片も覚えていなかった。 その絶望に呼応するように、廃校の地下で何百年も眠り続けていた女と子供たちの怨念が目を覚ます。 やがて校内に、禍々しいチャイムが鳴り響く。 「チャイムが一つ鳴るごとに、ひとりと遊ぶ」 復讐を願った一人の少女と、生き直すことを願い続けた無数の死者たち。 その願いが重なり、奈美自身にも止められない災厄へと変わったとき。 山の暗闇から、赤い首輪をつけた目つきの悪い犬が現れる。 魔犬ポチシリーズ第二作。 これは、未来を奪われた一人の少女が、死の先へ進むまでの物語。

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小説を読もう2026/08/10
  • 現在の作品魔犬ポチシリーズ:チャイムは誰のために鳴る