あらすじ

千秋楽の舞台を観劇した「わたし」は、終演直前、上手のバトンから落下した照明機材によって推しの俳優・シオンが命を落とす瞬間を目撃する。衝撃の一日を終えたはずが、翌朝目覚めると再び同じ三月十七日に戻っていた。以後、同じ一日を繰り返す中で、「わたし」は事故を防ごうと行動を変えていく。観客に注意を促し、劇場スタッフに通報し、さらにはシオン本人にも直接危険を告げるが、いずれも決定的な結果には繋がらず、事故は何度も繰り返される。  試行錯誤の末、「わたし」は“落ちる側”ではなく“落とす原因”へと思考を転じる。記憶の断片を辿る中で、初日に通用口で見かけた疲弊した照明スタッフの存在を思い出す。過酷な労働環境の中、点検を一箇所怠っていたことが事故の引き金になっていたのだ。四度目のループで、「わたし」は彼に直接声をかける。根拠は示せないまま、それでも異変を言い当てられたスタッフは動き出し、未確認だった箇所の点検へ向かう。  迎えた四度目の千秋楽。舞台はこれまでと同じように進み、運命の暗転の瞬間が訪れる。しかし、今度は何も起きない。無事にカーテンコールを迎え、シオンは笑顔で舞台に立っている。ループは終わり、翌日は三月十八日へと進む。「わたし」は、自分が三度見過ごしてきた小さな異変こそが、未来を分けていたのだと知る。

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エブリスタ
エブリスタ2026/08/09
  • 現在の作品推しの死亡フラグをへし折りたい