あらすじ
完璧な兄だった。
文武に優れ、誰もが次代の王にふさわしいと認めていた王太子ギルバート。
だがある朝、兄は突然帰らぬ人となる。
そして第二王子アルフレッドは、思いがけず王太子となった。
兄のようにはなれない。
けれど、兄はかつて言っていた。
「私は物事を見る。だが、お前は人を見る」
人の言葉に耳を傾け、迷いや躊躇いに気づくこと。
兄とは違うその力で、アルフレッドは少しずつ自分らしい王太子になっていく。
やがて彼は、兄が生前に追っていた一つの違和感へたどり着く。
これは、兄の代わりになる物語ではない。
一人の第二王子が、自分らしい王太子になっていく物語。