あらすじ
元不良だった千夜保は、今では小さなパティスリーの店主。
今日のおすすめは「宝石のようなモンブラン」。丁寧に絞った栗クリームが、光を受けてきらめく。
カウンターに娘の雅が駆け寄り、目を輝かせる。妻の香澄が「鈴木くんと山村先輩が来てるわよ」と声をかけると、医師の親友・鈴木と、料亭を営む先輩・山村が店に顔を出していた。
モンブランを囲み、穏やかな午後が流れる。
「昔の俺が作ったら、こんなんじゃなかった」と千夜が呟くと、みんなは優しく微笑む。
不良時代を知る親友たちと、家族と一緒に過ごす日常。甘さの奥に、確かな温かさが残る一編。