あらすじ
自分を犠牲にすることが当たり前になっていた高校生・米次牧夫。
誰にも期待せず、ただ波風を立てずに過ごしていた彼の日常は、ある雪の日の公園で、生徒会の忙しさに追われて泣いていた少女・長谷川凪との出会いによって音を立てて変わり始める。
不器用な凪から手渡された手作りのマフラーと、温かな涙。
それをきっかけに動き出した二人の距離は、図書室の隠れ家、冬市の喧騒、そして数々のすれ違いと真っ直ぐな言葉を経て、少しずつ、けれど確実に縮まっていく。
「お前の隣は、ずっと俺の特等席だから」
自己否定ばかりしていた少年と、強がりで一途な少女が、不器用ながらも互いの存在を支えに成長していく、王道にして最高にピュアな青春恋愛小説――完結。