あらすじ

知略王が、殺された。 それは、この国では「あり得ない」はずの事件だった。 情報を集め、比べ、結び付けることに秀でた知略圏。 人々は何百年もの失敗を記録し、同じ過ちを繰り返さないための仕組みを築いてきた。 王の暗殺記録を整理することになった一人の記録官は、犯人にまつわる奇妙な事実に気付く。 情報はあった。 誰かが隠していたわけでもない。 担当者たちは、それぞれ正しく処理していた。 それなのに――誰も、その意味を見つけられなかった。 やがて彼は、同じような「見落とし」が各地で増えていることを知る。 武力、知略、信仰、商業。 異なる価値観を積み重ね、それぞれ異なる《法則》のもとで発展してきた世界。 王の死をきっかけに記録を追い始めた男は、やがて自分たちが「当たり前」と呼んできたものそのものに疑問を抱き始める。 誰かが間違えたのなら、正せばいい。 だが、誰も間違っていないのだとしたら? これは、敵を倒して世界を救う物語ではない。 誰も傷つけずに、壊れ始めた世界への答えを探す物語。

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カクヨム
カクヨム2026/08/09
  • 現在の作品誰も間違っていないから、世界は壊れた