あらすじ
38歳のサラリーマン・亮平。高校時代の憧れの先輩が不可解な死を遂げた後、残された美しく官能的な妻・恵美と、その連れ子である7歳の娘・七海を引き取り、つつましくも幸福な家庭を築いていた。しかし、彼には誰にも言えない歪んだ秘密があった――幼い七海に対する、背徳的なまでの性愛の情動。
ある日、会社のトイレで右耳に覚えた強烈な違和感。指を突っ込んだ亮平が触れたのは、耳の奥から蠢き生えてきた「小さな人間の歯」だった。さらに耳の裏には無数の孔が穿たれ、そこから死んだ先輩の囁きと、腐敗した甘い吐息が漏れ出し始める。
狂気の変異に苛まれる亮平を、官能的な愛撫で麻酔のように包み込む妻・恵美。そして、幼く冷酷な瞳で彼の肉体を異形へと導いていく娘・七海。かつて散ったはずの赤ん坊、肉体を喰らう狂信の血族、そして一度だけの禁忌の交わり――。
愛と欲望、そして人体変異の激痛が交錯する、逃げ場なきエロティック・ボディーサスペンスホラー。亮平が「完全な異形」へと再構築されるとき、真の“主”がその幼い唇を開く。