あらすじ
冒険者ギルドの地下にある、蔑まれた部署「遺品管理室」。そこで働く職員の女性・エレナは、素手で故人の遺品に触れることで、その冒険者が辿った軌跡と最期の光景、そして遺品に遺された「声(想い)」を聴くことができるサイコメトラーとしての能力を持っていた。
しかし、その能力の発動には、亡くなった者が死の瞬間に味わった恐怖や激痛を、自分の肉体で完全に追体験するという過酷な代償が伴う。
それでもエレナが激痛に耐え、孤独な仕事を続けるのには理由があった。かつて冒険者として行方不明になったまま帰らない恋人の最期を、いつか自分の手で受け止めたいと願っているからだ。
華やかな世界の裏側で、エレナは他人が拾ってきた見ず知らずの遺品を媒介に、死者たちの隠された真実を解き明かしていく。世間から「犬死に」や「裏切り者」と歪められた噂の裏にある彼らの真実の誇りを、エレナは自らの身体を傷つけながら救い出し、残された遺族や恋人の元へと届けていく。
これは、過酷な世界で死にゆく冒険者たちの最期の灯火を繋ぎ、残された者たちの心を救う、切なくも温
「墓守」の少女の物語である。