あらすじ
不登校になった中学生の息子・慧が、夜になると部屋から消える。
しばらくすると何事もなかったように戻ってくる息子。
理由を尋ねても、答えは返ってこない。
心配と苛立ちを募らせた母・希は、ついに息子の部屋に監視カメラを仕掛ける。
そしてある夜、カメラが捉えたのは――喋り出し、巨大なライオンへと姿を変えた、古いぬいぐるみだった。
ライオンに乗って消えていく息子を追い、希もまた異世界へ。
ところが、そこで待っていたのは、大人になった息子と、なぜか中学生の姿になってしまった自分だった。
「あなたがどうして学校に行けないのか、私には分からない」
そう思っていた母は、異世界で息子とよく似た医者と出会い、旅人とその猫のような相棒と旅をする中で、少しずつ息子の心に近づいていく。
そして知ることになる。
分かることと、分からないこと。
助けることと、見守ること。
そして――大切な人を想うということ。
これは、不登校の息子を追って異世界へ渡った母が、息子の「これから」を一緒に考えられるようになるまでの物語。