あらすじ
四肢を失っても、天才魔導技師エリスの情熱は止まらない。
王立魔導技術院を追放されたエリスは、行き場を失ったその日に廃工房を手に入れた。
彼女は誰もが目を奪われる正統派の美少女――なのだが、魔導具の話になると途端に早口になり、試作品には本人だけが格好いいと思っている壊滅的な名前をつける、筋金入りの魔導具オタクだった。
射タ出したまま帰ってこない義手。
高性能すぎて利用者を立たせてしまう椅子。
直進しかできない自動給仕機。
しかできない自失敗を重ねながらも、エリスは仲間たちとともに、傷ついた人々のための魔導具を作り始める。
だが、彼女の義肢には原因不明の異常が起きていた。
そしてその異常は、かつてエリスが四肢を失った「白化災害」と、公式記録から消されたある真実へつながっていく。
これは、失った手足を取り戻す物語ではない。
壊れ、迷い、誰かの手を借りながら、自分の身体と未来を自分で選び直していく物語。
天才なのにどこか残念な美少女魔導技師が、世界の「完全」に立ち向かう、魔導具開発ファンタジー。