あらすじ

2046年。 人々は腕に装着した情報端末を使い、思考だけであらゆる操作を行う時代になっていた。 そんな時代に誕生した恋愛マッチングアプリ――【ラブステータス】。 運動能力、頭脳、センス、ルックス、経済力。 あらゆる情報をAIが自動解析し、利用者の恋愛ステータスを数値化する。 今では国民の九割が利用し、結婚する夫婦のほぼ全てがラブステータスで出会うほど社会に浸透していた。 大学生の東條直人もまた、ある理由からラブステータスをダウンロードする。 幼稚園の頃からずっと好きだった女の子――白石玲奈。 男の子達にいじめられていた彼女を庇い、代わりにいじめられた直人は、別れ際にこう言われた。 「大きくなったら私と結婚して」 そして頬にキスをされた。 それから十数年。 大学で再会した玲奈は誰もが振り返るほどの美女になっていた。 だが直人は声をかけられない。 あの日の約束を覚えているのか。 そもそも自分のことを覚えているのか。 何一つ分からなかったからだ。 だから直人は決意する。 まずは彼女と釣り合う男になろう、と。 運動能力を鍛え、勉強に励み、自分を磨き続ける。 ラブステータスの数値は少しずつ上昇し、やがて理想の異性として多くの女性に表示されるようになっていく。 優しい先輩。 趣味の合う同級生。 積極的な後輩。 ラブステータスが示す相性は抜群。 自分を好いてくれる女性達との出会いは、直人の心を少しずつ揺らしていく。 本当に玲奈を追い続けるべきなのか。 あの日の約束に縛られているだけではないのか。 もっと自分を想ってくれる人を選んだ方が幸せなのではないか。 それでも、幼い頃から心に残り続ける一人の少女を忘れることができない。 恋愛力が数値化された時代。 それでも、人を好きになる理由だけは数値化できなかった。 これは、初恋と現実の間で揺れながら、本当に大切な人を見つけていく恋愛物語。

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小説を読もう2026/08/09
  • 現在の作品ラブステータス ~恋愛力が数値化される時代~