あらすじ
『餌やりが少し上手になるだけ』と笑われる技能《養育》。
その力を頼りに、傷ついた魔獣たちの世話をして暮らす養育士カイルは、嵐の夜、玄関先に置き去りにされた幼い少女を拾う。
少女の名はリナ。小さくて、泣き虫で、まだ一人では何もできない。けれどカイルの目に映った彼女の職業は、ありえないものだった。
【職業:世界最終敵】
この子が、世界を滅ぼすラスボスになる?
戸惑いながらも、カイルが選んだのは討伐でも監禁でもない。温かい食事を作り、眠る前に本を読み、間違えた時にはきちんと叱ること。魔獣たちに囲まれた養育所で、リナを一人の娘として育てることだった。
ところが、リナはレベルが上がるたび、とんでもない力に目覚めていく。少女を恐れる者。力を利用しようとする者。そして、彼女に隠された秘密へ近づく者。
どれほど強くなっても、この子は俺の娘だ。
世界の命運を背負った少女と、戦う力を持たない養育士。二人と一匹たちの、にぎやかで温かな育成ファンタジー。