あらすじ
「新宿のぶつかりおばさん」としてSNSに晒された三十五歳の会社員・大羽真砂。
ある夜、何者かに拉致された彼女が目を覚ますと、そこはホームドアをすべて撤去された深夜の新宿駅だった。
集められたのは、全国から選りすぐられた「ぶつかりおじさん」と「ぶつかりおばさん」総勢六十四人。
開催されるのは――第一回・全国ぶつかり選手権。
ルールはただ一つ。
相手をホームから線路へ突き落とせ。
敗者を待っているのは、猛スピードで通過する特急列車。六十四人による殺し合いを制した唯一の生存者には、賞金三億円と、日本最強のぶつかり屋の称号――
「ぶつかり王子さん」
が贈られる。
女の自分が、男とのぶつかり合いで勝てるわけがない。
そう信じていた真砂は、三億円を目指して生き残るうちに、あることに気づき始める。
自分は本当に、目の前の相手を見ていたのだろうか。
男だから。女だから。大きいから。小さいから。
勝負する前から、人の勝敗を決めてはいなかっただろうか。
深夜の新宿駅を舞台にした、六十四人のぶつかりデスゲーム。