あらすじ

高校二年生の藤代栞には、いつもそばにいる友達がいる。明るくて、人懐っこくて、少し距離の近い宮野鈴。袖をつままれたり、腕を組まれたり、「好き」と言われたりすることにも、栞はすっかり慣れていた。だから放課後の教室で、鈴に「好き」と告げられたときも、栞はいつものように「私も好き」と返した。その直後、鈴にキスをされるまでは。 それからキスは、二人だけの秘密になった。鈴が尋ね、栞が頷き、短く触れて、一緒に帰る。好きと言えば鈴は喜ぶ。嫌ではないと言えば、安心する。その繰り返しは、少しずつ「いつものこと」になっていく。けれどある日、栞は気づく。 ――私は、本当にしたくて頷いていたんだろうか。

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カクヨム
カクヨム2026/08/09
  • 現在の作品そのキスに、返事はしていない