あらすじ
毎朝、同じ通勤列車に乗ってくる陽介と葵。やがて2人には、淡い恋心が芽生えます。ところが、陽介が研修のため1年間、東京に行っている間に葵は若くして病死してしまいます。葵には香苗という、2つ年下の妹がいました。姉から陽介のことを聞いていた香苗は、けえべんの中で陽介に会いますが、葵だと思って再会を喜ぶ陽介に、香苗は陽介に姉の死を伝えることができません。陽介に好意を抱き、葵になりきってデートを重ねていた香苗は、耐えきれなくなって、陽介に手紙を書き、真実を告白します。ですが、実は陽介は、早い段階でそのことに気づいていたといいます。それから陽介は、香苗に会うことはなく、転勤でニューヨークに行ってしまいます。
帰国後も、陽介と香苗は別々の人生を歩み、交わることはありませんでした。ところが、30年後、香苗の勤める病院に、陽介が緊急搬送されてきます。この時から、陽介と香苗にとって、再び運命の歯車が動き出したのです。香苗は、後遺症で半身不随となった陽介に献身的な世話を続けます。その後陽介の中で、失っていた記憶が徐々に戻ってきます。昔、陽介を欺いていて付き合っていた自分をいまだに許せない香苗でしたが、若き日に葵が陽介に宛てた手紙がきっかけとなって、陽介は香苗と正面から向き合うことにしました。そして、香苗の想いを受け止め、残りの人生をともい歩む決断をしたのです。