あらすじ
戦勝祝賀会で久遠による最初の選別を終えた凜人は、選ばれた少年少女たちを一か所に集め、長期的に観察・育成するための「帝国学院」設立を本格的に始動する。
表向きの目的は、家柄や軍階級だけに左右されず、帝国の次代を担う優秀な人材を育成すること。
しかし真の目的は、久遠の「器」となり得る者を囲い込み、その資質・精神・忠誠心を観察することだった。
学院建設、教師や使用人の選定、制服の仕立て、教育制度の制定――。
凜人は一見、生徒たちの未来を第一に考えた理想的な教育者として学院を作り上げていく。
だが、その一つ一つには別の意味がある。
快適な寮は囲い込むため。
充実した医務室は健康状態を把握するため。
校内各所の監視設備は異変を見逃さないため。
礼拝堂は久遠との接触・反応を見るため。
地下施設は「器」に異変が起きた場合に備えるため。
そして生徒たちは、自分たちのために用意されたはずの学院が、巨大な選別装置であることを知らない