あらすじ

夜の病棟で患者を看取った41歳の女性医師は、気がつくと14世紀のヨーロッパにいた。  そこは「黒死病」と呼ばれる未曾有の疫病が街を飲み込もうとしている時代だった。東方から来た青年「マルコス」の身体に入った彼女は、現代の医療知識を駆使して人々を救おうと足掻く。  だが、病は空気からではなく人から移るという科学的な「正しさ」は、群衆の恐怖と結びつき、無実の人々を焼き殺す最悪の引き金となってしまう。  中世の壁に絶望し、己の無力さに苛まれながらも、彼女は死んでいく者たちの一人ひとりの名前を記録し続ける。それはやがて、パリの巨大な墓地の壁に描かれる『死の舞踏』の真実へと繋がっていく。  正しさとは何か。  名前を残すとはどういうことか。  これは絶望の時代に、一人の医師が命の尊厳と向き合う、七百年を越える命の記録。

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カクヨム
カクヨム2026/08/08
  • 現在の作品【現代女医転生譚小説】中世ペスト医師のカルテ ~死の舞踏がはじまる場所~