あらすじ
魔力を持たない田舎娘リナの畑に、ある日突然――人類最強の皇女様が降ってきた。
魔獣を滅ぼす禁呪をその身に刻まれた皇女アデル。
圧倒的な力を持つ彼女は、身体から漏れ出す膨大な魔力のせいで、誰とも触れ合うことができない。
そんなアデルと事故でキスしてしまったリナは、なぜか無傷。
それどころか、暴走していた彼女の魔力まで吸い取ってしまった。
「……触れても、壊れない」
生まれて初めて他人の体温を知ったアデルは、その場でリナを抱き締め――そのまま皇城へお持ち帰り。
こうしてリナは、最強皇女の暴走を止められる唯一の人間として、彼女のそばで暮らすことになる。
禁呪を鎮めるためのキスが必要なのは、本当に暴走したときだけ。
「リナ。さあキスをしよう。今すぐしよう。今すぐにでもしよう」
「!? 禁呪、暴走してませんよね?」
「ああ。絶好調だ」
「じゃあ今、必要ないよね!?」
「そうか? 私はしたい」
「もっと駄目だぁぁぁ!!」
それでもアデルは、毎日リナにキスを迫る!
毎朝抱擁の許可を取り、手をつなぐ理由を捏造し、添い寝をお願いし、あの手この手でリナとの接触を増やそうとする皇女様。
世界中から恐れられる『人類の最終兵器』も、リナにとっては距離感のおかしい変態皇女でしかない。
「離せぇ!! 変態~!!!!!!」
嫌なものは嫌。
勝手に触れば怒る。
でも――お願いされたら、ときどきくらいは許してしまう。
誰にも触れられなかった最強皇女と、唯一その皇女に触れられる魔力ゼロの田舎娘。
滅びかけた世界の片隅で始まる、抱きついて、怒って、キスをねだって、たまに許される――距離感崩壊百合ラブコメ。