あらすじ
身寄りのないラギナス・ボスハルトは、孤児院の生活に不満を抱きつつも、逃げ出せずにいた。
そんなある日、たまたま孤児院へ視察に来ていたベディラ公爵の目に留まり、公爵家へと引き取られることに。
公爵家で何をさせられるのかと思えば、孫の遊び相手に任命された。公爵令嬢ミディールのお守りをしながら、自分に課せられた仕事を淡々と続けていたある日、彼女が何者かに攫われた。
大勢の男達に囲まれたミディールの姿を見て、ラギナスはその場に居た全員を殺してしまうが、その中には彼女の義理の兄も含まれていた。
貴族殺しは重罪であり、いくら正当防衛とはいえ、公爵家の跡取りを殺害したラギナスの行く末は断罪だ。
罪を全て認めたうえで公爵に報告する覚悟したが、ミディールから、「一緒に逃げましょう」と提案される――。
一方の公爵家の娘であるミディールはこの世の全てに絶望をしていた。唯一の味方であった母が他界したことが一番の大きな原因だったが、何よりも父親の再婚にどうしても納得がいかなかった。
しかも、王子からの求婚、義兄からの怨念のような一方的な愛情にうんざりしていた矢先――。