あらすじ
温暖な気候に恵まれた豊かな国、フランチェスト神王国。
マリアヴェールはその国の若き王、ロジェ―リオの妻である。
国民や世界のことよりも、夫たるロジェーリオ(ロジェ)を愛し、その幸いをささやかに祈る彼女であったが、そんな平穏は突如として奪われた。
神王歴1820年。
長らく属国であったグランブリトーから『聖女派』を名乗る革命軍がフランチェストに侵攻。ロジェーリオは24歳にしてその命を奪われた。
最愛の人間の死に絶望したマリアヴェールは自死を選んだが、ほどなくして目覚めた彼女は、グランブリトーの手に堕ちて悉く破壊されたフランチェストを見、怒りに包まれた。
『絶対に赦さない』。
彼女の感情に呼応するかのように現れた怪しい男が囁きかける。
「ならさあ。全部やり直しちゃいなよ、マリア。ボクがそれを叶えてあげよう」
「世界一哀れなキミの死をもって、何度でも、世界を作りかえればいい!」
今、もっとも美しく狂おしい『黒衣の王妃』の物語が幕を開ける──!