あらすじ
ある日、アランは一冊の古い楽譜をアンティークフェアで買う。
作曲者不明。
曲名もない。
ただ、その楽譜を手にした演奏家たちは、理由も分からぬまま姿を消し、命を落としていた。
楽譜には、
何百年にもわたり、
歴代の演奏者たちが残した無数の書き込みが刻まれていた。
その意味を追ううち、
アランは歴史から消された王家の離宮へと辿り着く。
地下深く。
誰にも知られることなく幽閉された一人の作曲家。
王に人生を奪われ、
憎しみと恨み、遺恨を音符へ刻み続けた男。
その音は、
何百年もの時を越えてなお眠ることはない。
そして。
真実を知ったアランは、
自らその楽譜を弾こうとする。
『弾いてはならない』
その一音が鳴る、その瞬間まで。