あらすじ
異世界に召喚された高校生・天城蓮の魔力測定結果は「測定不能」。王立クロノス学園の序列は最下位のさらに外、《枠外注釈》の烙印を押された。
倒せない。撃てない。だが、一歩を遅らせることならできる。
そんな彼に声をかけたのは、学園随一の才女にして氷の魔術師・リアナ。彼女いわく、蓮の魔力は「正しく折りたたまれていない、未解明のタンパク質——ダークプロテイン」。その"規格外"こそが、最弱を超える鍵なのだという。
太陽みたいな戦士ルーカス、耳と尻尾を持つ弓使いフィオ、風を読む寡黙な剣士セイル——個性豊かな仲間と共に、蓮は「折りたたみ」の技術を少しずつ積み上げていく。受けて、撓んで、返す。偶然を、選択に変える。
一歩、また一歩。最弱の少年が紡ぐのは、勝利ではなく「橋」。
年次大会という舞台で、蓮たちのチーム《ブリッジ》は強豪・王冠隊に挑む。押し寄せる圧、崩れない蒼壁、そして摘まれる"間"——僅差の攻防の果てに待つのは、勝利か、それとも。
そして夜の塔の上では、黒いローブの影たちが囁く。「黒い粒を持つ少年は、竜王の余白を埋める器」と。
測定不能の少年の学園生活は、まだ始まったばかり。