あらすじ

人間の世界と、人ならざる者たちの世界。 その境界には、異形の者たちを監視し、必要とあれば本来の世界へ送り返す「門番」がいる。 とある村の教会に居を構える神父・クロードもまた、その役目を担う一人だった。 そんな彼の前に、ある日、一人の少女が迷い込んでくる。 シルヴィ。 彼女は人間を誘惑し、精気を奪うはずのサキュバス――なのだが。 「……これ、食べてもいいの?」 「好きにしろ」 「おいしい……!」 お菓子をもらって嬉しそうに笑う彼女は、どうにもサキュバスらしくない。 誘惑すれば相手を睨みつけ、色気を出そうとすれば咳き込んでむせ、甘い声を出そうとして棒読みになる。 どう見ても『できそこないのポンコツ』だった。 だが、どれだけ落ちこぼれだろうとサキュバスである以上、その正体は人ならざる者たちに連なる。 正式な通行証もなく、境界の裂け目から零れ落ちるように迷い込んできた彼女を、クロードは本来なら組織へ引き渡し、送還しなければならなかった―― 人ならざる者を帰すための「境界」で出会った神父とサキュバス。 これは、出会うはずのなかった二人が、いつしか互いに恋をするまでの物語。

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カクヨム
カクヨム2026/08/08
  • 現在の作品境界の神父は、ポンコツサキュバスを帰さない