あらすじ
「俺はお前を愛さない」
結婚初夜、そう宣言した侯爵レオン。しかし、妻の返事は予想だにしないものだった。
「ええ、私もあなたを愛しておりませんので、ご心配なく」
社交界一の美貌を誇るレオンは、その容姿ゆえに令嬢たちから追い回され続け、すっかり女性不信に陥っていた。
王命で結婚した相手も、どうせ自分の顔や侯爵夫人という地位が目当てなのだろう――そう決めつけ、「愛さない」と宣言したのだ。
ところが、エレノアは彼の美貌にも地位にもまるで興味を示さない。
必要以上に近づくこともなく、夫婦でありながら徹底してビジネスライクな関係を貫く彼女。
そんなエレノアに戸惑いながらも、レオンは次第に彼女の存在を意識するようになっていく。
――だが、自分の恋心に気づいたときには、すべてが手遅れだった。