あらすじ
「僕には、君を愛することはできない」
結婚初日、私は旦那様から離縁を切り出された。
なんでも北の果てへ行かなければならないらしい。
それではなぜ私と結婚したのかと尋ねても、説明が難しいという。
「ああ、ココア、飲む? 好きだよね?」
初対面のはずなのに、なんで私がココアが好きって知ってるんだろう?
困惑しているうちに、旦那様が倒れてしまった。
初めて会った人のはずなのに、旦那様が死んでしまうところを想像すると、なぜか涙が止まらない。
そんな私を見た侍女のマーサが言う。
「もうわたしゃ、限界です! 見ていられません!」
マーサに手を引かれて向かった先は、開かずの書斎。
机の上には、一冊の日記。
そこに書かれていたのは――
愛が、愛を救う。
少し不思議な、ある夫婦の物語。