あらすじ
祖父が亡くなり、遺された老犬「ハチ」の散歩を引き受けることになった小学生の「私」。当初は義務感から渋々歩き、祖父の面影を追うハチに苛立ちをぶつけていました。
しかし半年後、土手の上でハチの温もりに触れた瞬間、私はそれまで心の奥に抑え込んでいた祖父を失った悲しみを爆発させ、涙を流します。言葉のないハチがその悲しみを静かに受け止めてくれたことで、私はようやく祖父の死を受け入れ、散歩は二人の思い出を語り合う大切な時間へと変わっていきました。
それから7年後、ハチは私の腕の中で息を引き取ります。さらに10年が経ち、親となった私は今も、心の中にいる祖父とハチの温もりを感じながら、自分の子どもとあの土手を歩き続けています。