あらすじ
物理学者だった前世の記憶を持ったまま、辺境伯の落ちぶれ貴族の子に転生したカエルス。しかし、魔力適性ゼロを理由に王都から追放され、魔物すら寄り付かない『死の沼地』へと流されてしまう。
与えられたスキルは「対象の弱点・破綻点を視認できる」だけの【破断点視認(フラクチャー・サイト)】。戦闘向きではない、まさにゴミスキルと呼ばれるそれだが、カエルスは気づく。これは物理工学における『応力集中』や『共鳴現象』を可視化する、最強の解析眼であると。
鋼鉄の鎧も、魔法の障壁も、巨大な魔獣の核も、完璧に見える構造には必ず“綻び”が存在する。
たった一人の無人島生活から始まったクラフトと観察の日々。やがて彼は、この世界の常識すら覆す技術革新を次々と生み出し、気づけば追放された最果ての地は、世界で最も発展した独立国家へと変貌していた。
これは、世界から見捨てられた男が、自身の知識とたった一つのスキルで、国家を、戦争を、そして神話すらも“破断”させていく、成り上がり異世界戦記である。