あらすじ
勇者は世界を救う。
それは、この世界では誰もが知る絶対の真実だった。
だが、誰も知らない真実がもう一つある。
――勇者は、世界を救った後に必ず死ぬ。
病死、暗殺、事故、失踪。
理由は違えど、結末だけは決して変わらない。
そして俺だけが、その全てを覚えている。
勇者に仕える従者として生まれ、勇者の死を見届けるたびに記憶を引き継いだまま次の時代へ転生する。
気が付けば五百年。
五十人もの勇者を支え、見送り続けてきた。
何度運命に抗っても、誰一人として救えなかった。
もう変えられない。
そう諦めていたはずだった。
だが、五十一人目の勇者である少女は、初めて俺にこう告げる。
「あなた、本当は全部知ってるんでしょ?」
その瞬間、五百年間隠し続けてきた秘密が暴かれる。なぜ勇者は死ぬのか。
そして、この世界に隠された本当の終焉とは何なのか。
これは、勇者を見送り続けた一人の従者が、初めて勇者を救うために運命へ抗う物語。