あらすじ

読めない少年が、世界でいちばん読める男になる。 ——そして、読みは時々、裏切る。 十の春、人は授紋の儀で紋章を授かる。授かれなかった者は「見放された者」と呼ばれる。 写本屋の息子セオは、その一人だ。けれど彼にだけ、紋章が読める。文の意味が、画の癖が——嘘までが。そして読んだ紋章は、写し取れる。針のような痛みと、体に沈んで二度と消えない痕と、引き換えに。 特待生として入った学院の末席から、セオは読みはじめる。字を、人を、盤面を。嘘つきな王女の賭けに巻き込まれ、国境の動乱に呼ばれ、やがて王国の命運を賭けた戦場に立つ。 「写す者」は「直す者」になり、いつか自分の一行を「書く者」になる。 これは、紋章のない紋章師が、自分の一行を書くまでの物語。 ◆全150話予定・毎日更新(20時)

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/07/14
  • 現在の作品紋章なしの紋章師