あらすじ
わたくし、ミレーヌ・シャペル。王都で三代続く名仲人シャペル家の長女にして――一族の面汚しと呼ばれております。
なぜなら、わたくしの専門は「縁結び」ではなく「縁切り」。揉めず、こじれず、双方の名誉を傷つけない、円満な婚約解消の請負人だからです。
縁を結ぶ人がいるのなら、ほどく人も要るのです。ほどき方が綺麗なら、その糸はまた使えるのですから。
そんなわたくしの店に、ある日とんでもない大物が現れました。若きモルガン公爵ルシアン様。ご依頼は「自分の婚約を、相手の令嬢を傷つけずに解消してほしい」。
無事に案件を片付けたところ――なぜかこの公爵様、その後も月に一度、依頼書を持って店に来るようになりまして。
破談屋の帳場から始まる、ほどいて結ばれるラブコメ短編です。