あらすじ
亡き母の墓参りを口実に、別の男と逢瀬を重ねていた――。
身に覚えのない不貞を告発された男爵令嬢エミリア。
証人まで現れ、相手の男が差し出したのは、紛れもなく彼女の白手袋だった。
このまま不貞が認められれば、婚約を失うだけではない。
結婚支度金は奪われ、慰謝料まで請求され、その名誉には一生消えない傷が残る。
何度無実を訴えても、婚約者も神官も聞く耳を持たない。
そんな彼女のために神前決闘へ立ったのは、没落令嬢にして決闘代理人のユーディットだった。
「白手袋が彼の手に渡ったことと、あなたが不貞を働いたことは同じではありません」
消えた密告者。
証言の直前に支払われた治療費。
不貞が認められれば得をする婚約者。
ユーディットは一つずつ嘘を崩し、最後は剣で決着をつける。
これは、濡れ衣を着せられた令嬢の名誉と未来を取り戻し、彼女を陥れた者たちへ相応の代償を支払わせる物語。