あらすじ
王国軍で二十年近く武器や物資を管理してきた兵站管理官、ロイド・グランツ。
戦場で剣を振るうわけでも、派手な魔法を使えるわけでもない彼は、上司から「役立たず」と切り捨てられ、古びた王国倉庫の整理係へ左遷されてしまう。
しかし、小さな石造りの倉庫でロイドを待っていたのは、埃をかぶった木箱ではなかった。
地下へ続く扉の先には、地平線まで巨大な棚が並び、魔物や失われた区画が広がる、王都最大の未探索ダンジョンが眠っていたのだ。
そこに保管されていたのは、廃棄されたはずの国宝、所在不明の聖剣、欠陥品扱いされた魔導鎧、そして王国が歴史から消してきた数々の秘密。
さらに倉庫の護衛として派遣されたのは、実力不足と評価され、雑用ばかりを押しつけられてきた五人の美少女騎士たちだった。
守ることしかできないと笑われた盾騎士。
速すぎて支給剣を壊す問題児扱いの剣士。
三発魔法を撃つだけで倒れる魔法騎士。
本番に弱いと評価された弓兵。
身体に合う装備すら与えられなかった小柄な斥候。
だがロイドは、彼女たちが弱いのではないと見抜く。
「能力が足りないんじゃない。装備と役割を間違えられていただけだ」
廃棄記録の矛盾を見抜き、失われた国宝を発掘し、それぞれに最適な装備を渡していくロイド。
彼が倉庫を整理するたび、冷遇されていた美少女騎士たちは本来の力を取り戻し、王国屈指の騎士団へ成長していく。
しかし倉庫の奥に眠っていたのは、武器や宝物だけではなかった。
人工の空が広がる都市。
住民ごと「接収資産」にされた魔族の街。
密輸品として隠された火竜の卵。
そして、王国上層部が何百年も隠してきた不正の記録。
価値がないと捨てられた装備。
無能と見下された騎士たち。
役立たずとして左遷された倉庫番。
それらは本当に、不要なものだったのか。
これは、戦うことよりも「正しく管理すること」を得意とするおっさんが、王都最大の倉庫ダンジョンを整理し、冷遇された美少女騎士団と失われた歴史を救いながら、王国そのものを立て直していく物語。
なお最近は、銀髪の騎士団長と金髪の魔族代表が、護衛と案内を理由に左右から離れてくれない。