あらすじ
986年、大阪。
高校を辞めた18歳の吉沢恵は、かつて同じ大衆食堂で働いていた先輩・由美子と再会する。
小銭を数え、バス代を惜しんでいたはずの由美子は、別人のように美しくなり、迷わずタクシーへ乗っていた。
「あたしも、金欲しい」
恵が告げると、由美子はとあるショービル「アルテミス」の名前を口にする。
歌も踊りもできない。笑顔も下手。
それでも恵には、失敗しても客席から目を逸らさず、舞台を立て直す力があった。
無名の少女が「メグ」と呼ばれ、仲間と競い、支え合いながら、夜の舞台を駆け上がっていく。
拍手は、愛なのか。
人気がなくなれば、人の価値も消えるのか。
若さ、老い、時代の変化と向き合いながら、自分の幕引きを選ぶまでを描く、女性演者の一代記。