あらすじ
音楽の道へ進むため、名門・成城音楽大学附属高等学校を受験した巡 詩栞(めぐり しおり)。しかし、結果は非情な不合格。彼女は、第二志望・都立久遠山高等学校普通科へと進学する。
「私には、音楽の才能もセンスもなかったんだ」
偉大な父親の影、そして受験の失敗に心を折られた詩栞は、大好きなはずの音楽を諦め、心を閉ざして高校生活を過ごそうとしていた。
しかし、入学式の登校中。詩栞が諦めきれない想いを乗せて、自作の曲を小さく口ずさんでいたその歌声を、クラスメートの小瀧 柚海(おだき ゆみ)に聴かれてしまう。
「君のその歌、そのセンス、めちゃくちゃヤバい! 私とバンド組もう!」
強引でまっすぐな柚海に振り回され、一度は捨てたはずの楽器を再び手に取る詩栞。
二人で始まった小さな灯火は、やがて我の強すぎるベースや、クラシックから転向してきたバイオリン担当など、一癖も二癖もある仲間たちを巻き込み、気づけば計七名の大編成バンド"Novela(ノヴェラ)"へと膨れ上がっていく。
才能の差に、進路の壁、そして大人数ゆえの音の渋滞とすれ違い。
傷つき、泥臭く葛藤しながらも、詩栞達は"自分たちの音楽"で最高峰のフェス、"サウンズ・ハイ・ミュージック・フェス"の頂点を目指す。
クラシックとロックの狭間で、誰よりも鮮烈に青春を駆け抜けた、七人の音の物語(ノヴェラ)。
―― それは、少女が挫折の先で見つけた、未来へと続く 『前奏曲(プレリュード』 だった。